2014年3月22日土曜日

佐藤一旭写真展「復興の進まぬ故郷を憂う」〜被災地の写真の意義

昨日のCheFuKo旗揚げレクチャーでは、相馬市松川浦出身で福島市在住の佐藤一旭氏の写真展を同時開催いたしました。

「復興の進まぬ故郷を憂う」

相馬市松川浦や飯舘村の写真38点、そのうち30点ほどを会場内に展示させていただきました。
おかげさまで会場がとても様になったなと非常に感謝するとともに、今回の写真展示は参加者が受けた刺激も大きかったように思います。

昨日は開場前に、先日近くのギャラリーで知り合った、南相馬小高区の方が写真を見にお越しくださり、こんなことをおっしゃってました。

「私も写真とるから、こうやって写真にするといいよね、『いいね』とは言うのもどうかと思うけど」

私も被災地の写真というのは素直にいいとは言えないながら、やはり写真としては『いい』と感じてしまうほうです。
写真だからこそ語れるものがあるからなんでしょうか。
そこにこめられている想いというのが単純に受け取りやすいからなんでしょうか。

佐藤氏のプロフィールボードには、
被災地を故郷に持つ写真家として「千年に一度の惨状を撮影して後世に残すべき」と強い要請を頂き
とあります。

先日の3.11、佐藤さんの写真展を開催していたギャラリーのオーナーが「佐藤さんからさっき電話があって、相馬で撮影をしていたらお子さんを亡くされた方がいて気の毒でとてもカメラを向けられなくなった、てひどく落ち込んでいた」とお話を伺いました。
佐藤さんはお会いすると、とても気さくで朗らかな方ですが、その裏では葛藤しながら写真展をずっと開催されているんだと心苦しく思いました。

そんな佐藤一旭氏の被災地写真展は来月、内容をリニューアルして朝日新聞東京本社で開催されるそうです。
多くの出会いのきっかけ作りとして、さらなるご成功をお祈りいたします。

今回の写真は来週の24日(月)も展示させて頂けることになりましたので、ご興味ある方は事務所へお越しください。
事務所:東京都千代田区神田駿河台2-5-1住友不動産御茶ノ水ファーストビル8F
    (社)世界の子供たちのために 
    03-5577-3155






以下4月の佐藤一旭氏の写真展案内です。
ぜひ足をお運びください。

土門拳文化賞友の会より

第19回酒田市土門拳文化賞奨励賞の佐藤氏の写真展のご案内です。web担当 市川
写真展名 佐藤 一旭写真展 「津波と放射能に苦しむ故郷を憂う」
場所    朝日新聞東京本社二階コンコース展示場
東京都中央区築地5-3-2
☎     03-5540-7413
アクセス 地下鉄 大江戸線 築地市場下車 目の前
期間   4月5日(土)~17日(木)
時間   10時~19時
連絡先  090-2993-7123  佐藤 一旭(さとう かつあき)
テーマ【津波と放射能に苦しむ故郷を憂う】
  ☆  全体説明
 東日本大震災直後、或る放送局から、被災地を故郷に持つ写真家として「千年に一度の惨状を撮影して後世に残すべき」との強い要請を頂き、尻込みする心に鞭打ち、津波で1100人もの方が亡くなった相馬と原発放射能で居住制限区域、帰還困難区域となった飯舘村を撮影しました。
故郷は地震、津波、放射能、放射能風評被害の四重苦の中で農産物海産物を、作る事も、獲る事も、売る事も出来ません。放射能の地には観光客も来ません。収入が少なく困窮しております。将来に夢も希望も無い故郷では、最近、自殺者が増えております。この様な故郷の辛さ、苦しさ、悲しさそして僅かな喜びを、約30000枚の写真に収めました。その中から、40枚を選び出し、【津波と放射能に苦しむ故郷を憂う】の題で、組写真として表現しました。ご覧下さい。



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