2011年11月14日月曜日

第四回 Music Caravan@大槌

11月10日、11日と第四回目のMusic Caravan に参加してきました。

今回は岩手県大槌町の仮設集会所での演奏。

一日目は朝に東京を車で出発、夕方に岩手の遠野に着き、遠野まごころネットで作業から帰ってきたボランティアの方々に向け一時間程演奏。
皆さん結構のりのりで聴いていた。
現地ボランティアに対してのイベントはあまりなく、こういうイベントはもっと欲しいということだった。
音楽だけでなく、フィジカル・メンタルでのケアも多分必要な人がいるはず、、、と、ふと、いわきで離脱中の支援者を思い出してしまった。地元の人達を後ろで支え続けて体を壊してしまったあの侍、どうしているのやら、、、。

福島は瓦礫撤去は一通り落ち着いている感じだが、岩手はボラセンの外に作業道具をずらっと干してある様子を見て「まだまだ」なんだと気づいた。

翌日は釜石駅で担当の方と待ち合わせて大槌の仮設へ向かう。

釜石では第一回目のラストを飾った新生釜石協会へ立ち寄る。
牧師さんは「あの時は自由で良かったなー」と相変わらずの調子。
第一回目で教会前の道路を勝手に封鎖しようとしたファンキーな方だ。
周辺の様子は少しずつ片付いているなという印象もあったが、何より明るい雰囲気がどことなく感じられた。
天気が良かったせいかもしれないが、前向きな雰囲気を感じた。

教会を後にし、いざ大槌へ。
瓦礫はほぼ撤去されているが、南三陸に匹敵する壊滅ぶりに久々に圧倒される。
「ここもこんなに、、、」
何より5mくらいあるどでかい防波堤が所々崩れているのを見て、津波の破壊力を想像させられた。
そんな状況を見ながら仮設にたどり着く。


一回目からこれまで花プロジェクトも併せて行われてたが、今回は花屋の樋口さん(http://www.087kun.com/)の都合があわず花がなかったため、「何か代わりの物がないか」と考え、以前から考えていたコーヒーを急遽持ち込んでみた。
ちゃんとした設備は望めないのでできるだけ簡単にできるように、コーヒーミルとスタバのステンレスフィルターを前夜に持参することを決定。
これがあればどうにかはなるだろうと。
豆は結局手に入らず、ローソンで挽き豆を買う形になってしまったけど、集会所にほどよく香りを漂わせることができたので結果おーらいということで。
同行のふんばろうの河野氏がバリスタとして僕の想い付きを実現させてくれたので感謝です(あれもない、これもない状況でほんとに、、、)。


仮設集会所は20畳ほどの広さで一件目は7月頃から入居が始まっていたけど集会所でイベントをやるのは初めて、と聴いて驚いた。
健康相談くらいで使うだけだったとか。
同行していただいた遠野まごころネットの生活サポート担当の杉浦さんにこの件訪ねると、小さい仮設より大きい仮設で大所帯でイベントが行われるケースが多く、杉浦さんはあまり行き届いてない所を今回選んでいるとのこと。
イベントの場所は担当次第になる様子で、杉浦さんのように考える人がいなければ小さい仮設での行事設定はないようだった。
イベントの目的の一つは引きこもり老人を出てこさせる事にあると思うので、そこらへん是非バランス良くやって欲しいなと思った。
ちなみにご来場頂いた入居者の方々に聞いたら大和ハウスの仮設は気密性が高く寒くないとのこと。
動くのが億劫なお年寄りは冷え込めばますます引きこもることこの上なし、と感じた。


集会所には総務省のラベルが貼ってあるNECのノートPCが二台置いてあった。
これもまた使われていない様子。
「役所は仮設にモノを置いてくだけ置いていって何の説明もないのよ。置いていくだけで使い方の説明なかったら結局使えないでしょ?」
と仮設のおばちゃん。
ふんばろうで動いているPCプロジェクト(http://wallpaper.fumbaro.org/infrastructure)は支援PCに加えこの総務省支給のものもあわせて使い方のサポートをする。



おばちゃんは加えて「プリンターが欲しい。できれば複合機の、、、」とのこと。
情報収集するはいいがアウトプットできなければ皆さんと共有は難しい。
プリンターが必要というのは最もな話だ。
自分の普段の生活でもプリンターなければ不便を強いられるのは想像すればわかるだろう。
情報格差による支援の差が被災地では出ている。
PCとプリンターはやはり生活の復旧上「支援すべきもの」と僕は感じた。

とりあえずこの場では我が家に売ろうと思っていた旧式のプリンターがあったので、それをこちらの仮設に送ることにした。
複合機でなくて申し訳ないが、当分はないよりましだろう。


と、だいぶ演奏の話からそれていますが、現地の方との距離が非常に近かったため多岐に渡る問題が今回の旅ではたくさん見つかった気がしています。
全体的に物資支援は収束しているけど、インフラ面で最後の一押しが必要に思います。
ここをしっかりやるかどうかで、今後の復興のスピードは大きく変わってくるはず。

つづく




程島さんのブログでより詳細がわかります↓
http://sun.ap.teacup.com/moonandsand/

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